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エイコサペンタエン酸(EPA)は魚の肝油に多く含まれる低温でも固まりにくい不飽和脂肪酸です。
エイコサペンタエン酸は海藻やプランクトン、これを食べる寒いところにいるタラやニシン、背の青い魚のイワシ、サンマ、アジ、これを食べるクジラやアザラシに多く含まれています。
魚の肝油にはエイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸(DHA)がともに含まれています。
EPAやDHAは血液を凝固させる役目の血小板が集まって固まる血栓が出来るのを防ぎ、コレステロールを減少させ血管壁への沈着を抑えるので、血管内での血流を良くします。
EPAは血管へのコレステロールの沈着の抑制と血中のコレステロールの改善に有効です。
EPAは血管壁で血小板によって血液の凝固を抑えるプロスタサイクリンと呼ばれる物質に転換されて、血栓と呼ばれる血の固まりの発生を予防し、また血栓症を改善します。
血栓の生成抑制と中性脂肪やコレステロール低下の効果から心筋梗塞、脳梗塞、狭心症の予防と動脈硬化に起因する高血圧、脳出血などを予防します。
デンマークのダイアバーグ博士らは、グリーンランドの魚やアザラシを主食とするエスキモー人の食生活と、肉食を中心とするデンマーク人の食生活を比較し、健康に及ぼす影響についての疫学調査を行ないました。
その結果、エスキモー人には成人病である心筋梗塞、動脈硬化、脳梗塞などがデンマーク人に比較して大幅に少ないことがわかりました。
その違いが食生活にあるとして、魚肉やアザラシに豊富に含まれるEPAやDHAの摂取が関係していることをつきとめました。