善玉菌を増やし免疫力を高める

腸内環境を整えて免疫力を高めるには、善玉菌を増やす食物をとることが重要です。
大腸には善玉菌と悪玉菌を合わせ総勢100兆個くらい生息し、その割合には個人差があります。

便秘の人や高齢者ほど悪玉菌が多く、若い人やお通じの良い人は善玉菌多いのが一般的です。

ところが、最近は加工食品などで粗悪なタンパク質を過剰摂取する影響で若い人にも悪玉菌が増えています。
このため、年齢に関係なく善玉菌を増やす食物をとる必要が高まっています。

善玉菌を増やす食物としては、次の5つの要素が重要ポイントです。

  1. ビフィズス菌
  2. オリゴ糖
  3. ビタミン
  4. ヌルヌル食品
  5. 食物繊維



ビフィズス菌

ヨーグルトでおなじみですが、乳酸菌の一種で、腸内で最も数が多い善玉菌です。
炭水化物を分解してエサにし、乳酸や酢酸を作って腸内を酸性にします。

悪玉菌は、アルカリ性を好むので、ビフィズス菌が増えると、悪玉菌が増殖しにくい腸内環境になります。

また、ビフィズス菌は細胞膜に免疫力を高める働きがあり、ビフィズス菌が腸内で作る酪酸は大腸がんを抑制することがわかっています。

>>ビフィズス菌の効果について

オリゴ糖

ビフィズス菌の働きを高めてくれる多糖類です。
ビフィズス菌はオリゴ糖を分解しエサにして、酢酸を作り、腸を酸性にして悪玉菌を住みにくくします。
摂取してもあまりカロリーになりません。

>>オリゴ糖で腸内環境を整える
>>オリゴ糖の効果について

ビタミン

ビタミンも腸内環境作りに必要な栄養素です。
ビタミンB1、B2、B6などは善玉菌を増やします。
これらのビタミンはビフィズス菌によっても腸内で合成されていますが、食品からとることで、腸内で合成されたビタミンが血液に吸収されやすくなります。

なお、ビタミンB1・Eは腸の蠕動運動を活性化させ、ビタミンCは病原菌の活動を抑えます。

ヌルヌル食品

ヌルヌルとぬめりのある食品、例えばオクラやモロヘイヤ、海藻、こんにゃくなどは水溶性食物繊維(多糖類)を含むものが多く、善玉菌を増やし、便秘を解消し、免疫力を高め、抗がんにも力を発揮します。
水性食物繊維には、腸内でゲル状に固まる性質があり、ゆっくり腸壁を刺激して蠕動運動を促し、便秘を改善させます。

食物繊維

食物繊維は体内で消化吸収されないため、便の量を増やし、腸管を刺激して便を排泄しやすくします。
また、腸内の水分を吸収して膨らみ、かたくて出にくい便をやわらかくする作用もあります。

ダイエット中の女性は、便の量が減り、便秘になりやすいため悪玉菌も増え、将来、大腸がんになるリスクが高まります。
カロリーゼロの食物繊維をたくさんとって便量を確保するなど、便秘にならないダイエットを心がけましょう。

>>食物繊維の働きについて