便秘は万病のもと

これまでは日本人の死因は脳卒中や胃ガンでしたが近年急増している死因の一つが大腸ガンです。

大腸ガンの増えた理由としてよく言われるのが食生活の欧米化(高脂肪・低食物繊維)ですが、もう一つの理由に便秘があります。

大腸の中には、500種類以上、便1gあたり約1兆個もの腸内細菌がいます。この腸内細菌には、ビフィズス菌などの善玉菌とウエルシュ菌クロストリジウムなどの悪玉菌と呼ばれるものがあります。

便秘になると、腸内にたまっている便が腐敗して悪玉菌が増殖します。
悪玉菌は、大腸内でタンパク質アミノ酸を分解して、アンモニアやアミン、フェノール、硫化水素などの毒性の強い有害物質を作ったり、脂肪を消化するため分泌された胆汁酸を二次胆汁酸に変えたりします。

これらの有害物質の中には発ガンを促すものもあり、大腸の粘膜を刺激して大腸ガンの原因になる可能性があります。

また、有害物質は大腸から吸収され血液によって全身をめぐって、肝臓や腎臓などの体の各器官の細胞を攻撃するなど体全体の整理機能を低下させ、さまざまな生活習慣病の発症との深い関係も考えられますので便秘を侮ってはいけません。

善玉菌が便通をよくし病気を予防する

便秘を治したり予防するには、悪玉菌を減らし、ビフィズス菌などの善玉菌を増やすことです。

腸内細菌叢の構成は、食べ物が深く影響しているので、まずは食生活を見直す必要があります。
中でも、ヨーグルト・乳酸菌飲料や納豆などの発酵食品と食物繊維が豊富な食品を積極的に食べることが重要です。

ヨーグルト・乳酸菌飲料に含まれるビフィズス菌や乳酸菌は腸内を悪玉菌や病原菌が活動しにくい酸性の状態に変えます。
また、便通を良くするのはもちろん、発ガン物質や病原菌が腸管に吸着するのを防ぎます。

このため、病気への感染・発病を防ぎ、腸内免疫力を高めることができます。
1日に200g以上を目安に常食すれば効果的です。腸内の善玉菌が増え腸年齢が若返ります。

食物繊維はビフィズス菌のエサになり、善玉菌の働きを活性化させます。
また便の量をカサ増しし、水分も保つので、腸内で便意を起こしやすくもしてくれます。

>>ヨーグルトの効能