腸の働きを良くする食事

和食とヨーグルトが腸の働きを高める

腸内細菌叢を活性化させ、抵抗力の源となる脂肪酸の量を増やすには、まず消化の良い食べ物ばかりを摂らないことです。
病気のときは別ですが、消化のいい食べ物は胃や小腸の段階で栄養素が吸収されるため、大腸まで行かず、大腸や腸内細菌の栄養素にはなりません。

普段の食事で大切なことは、デンプン質を良く摂ることです。
幸い、日本人が常食しているのは米です。
デンプンは、胃や小腸で消化されない部分がかなりあるため、大腸まで届いて腸内細菌叢のエサとなり、酪酸などの脂肪酸が作られるもとになります。

また、食物繊維も大切です。消化されない食物繊維も腸内細菌叢のエサとなり、酪酸の量を増やします。
酪酸は、大腸の細胞の栄養となり、がん細胞の増殖を予防します。

簡単にいえば、ご飯を主食にデンプンや食物繊維たっぷりの和食が腸の働きを良くするのです。
また、日本の代表的な発酵食品である納豆、ぬか漬け、くさやなども腸内細菌叢を整え、腸の免疫力を高めます。

こういった和食中心の食事に、デザートでヨーグルトを加えればより完璧な腸強化食になるでしょう。
ヨーグルトは細菌性の食中毒を予防したり、サルモネラ菌や赤痢菌の増殖を抑えたりといった整腸作用があります。

またビフィズス菌の数を増やしたり、腸内のあまり必要でない細菌の代謝を抑えたり、人体にとって害のある物質ができるのを抑えます。

つまりヨーグルトは、腸内細菌叢をいい状態にして、安定させる理想的な食品なのです。