悪玉菌が病気を引き起こす

人の腸の中には、実に多くの細菌がひしめき合っています。
食べ物や空気と一緒に体内に入った細菌のうち、腸にたどり着いたものだけが住み付いて増殖します。

さまざまな種類がある腸内細菌ですが体によい影響を与える善玉菌と悪い影響を及ぼす悪玉菌の二つに大別できます。

善玉菌の代表といえばビフィズス菌で、悪玉菌の代表はウエルシュ菌です。

悪玉菌は、腸内のタンパク質アミノ酸を腐敗させ、人体に有害な物質を作り出します。

こうした有害物質は便の臭いを強くして、便秘や下痢の原因となるだけではなく、体内に吸収されて血圧を上げたり、ガンを発生させたり、老化を促進させます。

腸内細菌は、同じは種類ごとに集まって住み着いています。
顕微鏡で見ると草花の生い茂る姿に似ていることから、この細菌の集団を腸内細菌叢と呼びます。叢は草むらの意味です。

腸内細菌叢は年齢と共に変化します。
乳児期はビフィズス菌が95~99%も占めていますが、離乳後は10%位まで激減し、腸内細菌の種類は増えてきます。
それでも、成人でビフィズス菌が10%以上あり、強い悪玉菌が少なければ健康は維持できます。

腸内では、ビフィズス菌を中心とした善玉菌と、ウエルシュ菌などの悪玉菌が常に勢力争いをしています。
善玉菌が優勢だと腸内の環境はいいのですが、悪玉菌が増えると、さまざまな病気を引き起こす原因を作り出します。