活性酸素を無害化する抗酸化酵素

加齢とともに減少する活性酸素を無害化する酵素

害ばかり目立つ活性酸素ですが、体内に侵入してきた細菌などを攻撃する防御機能としての働きも持っています。つまり、活性酸素はまったく不要なものではないのですが、その攻撃力の強さゆえ、細胞まで傷をつけてしまうのです。

そこで、活性酸素を無害なものにするため、体内にはサビ止め酵素と呼ばれる抗酸化酵素が存在します。しかし、活性酸素の量が増えすぎたり、加齢が原因でこの酵素の働きが弱くなってくると、活性酸素を抑えられなくなってきます。40歳ごろから、抗酸化酵素は衰えるので、活性酸素を増やさない生活を送るのが大切になってきます。

体内に存在し、活性酸素を無害化する抗酸化物質もあります。夜の睡眠中に多く分泌される脳内ホルモンのメラトニンもその1つです。しかし、これらは小量なため力不足です。

そこで抗酸化物質を含んだ食品を摂取して、体外から補う必要があるのです。これらの抗酸化物質は、活性酸素が細胞の電子を奪うのを防ぐために、活性酸素に電子を与えます。電子をもらった活性酸素は、他の細胞から電子を奪う必要がなくなり、酸化の連鎖を防ぐことができます。

活性酸素の害を抑える抗酸化物質

体内にあるもの

  • 脳内ホルモンのメラトニン
  • サビ止め酵素
    • スーパーオキシド・ジスムターゼ(SOD)
    • カタラーゼ
    • グルタチオンペルオキシダーゼ
  • 尿酸(ただし痛風のもと)
  • ビリルビン(ただし黄疸のもと)

体外からとるもの

  • 抗酸化物質を含む野菜、きのこ等の食品

活性酸素の害を抑えるには、ビタミンEやC、β-カロテンをなど抗酸化作用の高い食品を積極的に食べると良いでしょう。
老化を遅らせたり、血管の動脈硬化の進行を抑えるなどのさまざまな効果が期待できます。

細胞が活性酸素から守られると、免疫力が高まり、病気にかかりにくくなります。
免疫力を高めるには、良質のタンパク質を取ったり、腸内環境を整える作用をもつ食品を食べることも重要です。

1日3度の食事でいろいろな食品を取るように意識すれば、自然と栄養のバランスも整い、免疫力を高めることもできます。



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