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活性酸素が生体膜を酸化しようとすると、ビタミンEがこれに対抗し、電子を提供して活性酸素を無害化します。
電子が足りなくなり、不安定になったビタミンEには、ビタミンCが電子を提供して元どおりに再生させます。
ビタミンCは、ビタミンEの機能を復活させ、酸化を抑制する能力を保たせるという重要な働きをしています。
ビタミンCは、体内の尿酸が酸化されたときも、同様の働きをして電子を提供します。
電子が足りなくなったビタミンCには、ビタミンBが電子を回してくれますが、酸化されたビタミンCの多くは体外に排出されます。
このように、ビタミン類は、体内に発生する活性酸素に対して連携することで酸化作用を押さえ込んでいます。
ちなみに、ビタミンCは、体内に蓄えることができず、排泄されるサイクルも早いため、酸化されても有害化する心配はありません。
ビタミンCは、抗酸化作用のほかにも、さまざまな働きを持っています。
まず、細胞の結合組織であるコラーゲンに働きかけ、血管、皮膚、粘膜、骨などの細胞をしっかりと固め、強くすることができるのです。
これは、ガン細胞の発生を抑えるのにも役立ちます。
発ガン物質のニトロソアミンを抑える効能もあります。
また、ウイルスを攻撃したり、免疫機能をもつ白血球の動きを強化する作用があるため、ビタミンCを豊富に摂取すると、かぜなどの感染症にかかりにくくなります。
ビタミンEは、活性酸素を無害化することで、細胞をいきいきとさせます。これは、体の機能や肌の老化が進むのを予防することにもつながります。このため若返りのビタミンとも呼ばれます。
また、血行を良くする働きもあるため、肩こり、冷え性、しもやけ、頭痛にも効果があります。
ビタミンEは黄体ホルモンの材料にもなっているので、ビタミンEを摂取することで更年期障害を改善することもできます。
さらに、ビタミンAとともに作用して、排気ガスなどの環境汚染物質から肺を守る働きもあります。