抗酸化物質で免疫力アップ

人の免疫監視機構は、体内環境が十分に整っていないと力をすべて出すことができません。

免疫力を高めるための重要ポイントは、免疫細胞が働きやすい体内環境を整えることです。

免疫細胞が働きやすい環境とは、端的に言うと体内に活性酸素が少ない状態です。
活性酸素が増えると免疫細胞が働きにくくなります。

この活性酸素に対抗するのが抗酸化物質です。
抗酸化物質を十分に補給すると、体内の活性酸素が減少し、免疫細胞を活性化させることができます。

つまり、抗酸化物質が免疫細胞の働きをアシストし、免疫監視機構を効率良く作動させるのです。

抗酸化物質として代表されるものは、緑黄色野菜や果物に含有されるビタミンE、C、B群、A(β-カロチン)や、赤ウィン、お茶、ココアに多いポリフェノールなどのファイトケミカル(植物由来の抗酸化栄養素)があります。

アメリカと中国による研究調査によると、中国河南省の男女3万人に、毎日5年間、β-カロチン、ビタミンEなどの抗酸化物質を摂ったグループは、摂らなかったグループに比べてガン死亡率が13%低下し、心臓発作による死亡率も10%低下したということです。

また、高齢者に1年間、抗酸化物質を摂ってもらったところ、摂らなかったグループに比べ、インフルエンザなどの発病率が半減したという結果が出ています。
さらに抗酸化物質を摂っていたグループは、ウイルス性疾患にかかっても、抗酸化物質を摂らなかった人たちに比べ、約半分の期間で回復したそうです。