ごぼうのスープで免疫力を高めて生活習慣病を予防

ごぼうは生のままではえぐみがあって食べられませんが、煮込んでスープにすると美味しくなる上に、加熱することで細胞壁が壊れ、成分の抽出率が高まり、その効能が上がります。

細胞壁とは植物の細胞の壁のことで、固い繊維でできており、歯で噛むだけでは壊れませんし、胃腸でも消化できません。

しかし、熱を加えると細胞壁はやわらかくなり、細胞の中身が外に出やすくなるのです。

ごぼうの成分の特徴として、まず食物繊維が挙げられますが、それだけではなく、ビタミンCやビタミンEも含有されており、イヌリンなどの多糖類も多く含まれています。

ごぼうをスープにして食べると、これらの薬用成分はさまざまな効能をもたらしてくれます。

まず、大腸ガンの予防に効果がある、セルロースやヘミセルロース、リグニンといった不溶性食物繊維が豊富で、これが腸の老廃物を吸着して、体外に排泄してくれます。

便秘を解消し、腸内の掃除をしてくれるので、悪玉菌の繁殖を防ぎ、善玉菌を増加させ、こうした効能が大腸ガンの予防に力を発揮します。

ごぼうのスープは糖尿病の予防にも効果があり、ごぼうの不溶性食物繊維は水分を吸い取ってカサを増やすため、消化物の腸内の移動が遅くなり、腸内に長くとどまります。

このため、ブドウ糖の吸収が徐々に行なわれて、血糖値の上昇が緩やかになります。

血糖値の急激な上昇はすい臓からの短時間のインスリン分泌を引き起こして、すい細胞を疲労させ、糖尿病の一因になります。

ごぼうのスープはこうした事態を予防してくれるのです。

ごぼうのスープは動脈硬化や高血圧の予防にも効果を発揮し、不溶性症食物繊維リグニンは、腸内のLDL(悪玉コレステロール)を減らして、HDL(善玉コレステロール)を増やす作用があるため、動脈硬化を防ぎます。

これが高血圧を予防し、脳卒中や心筋梗塞などの生活習慣病を退けます。

さらに、ごぼうのスープには免疫力を高める働きがあります。
これはゴボウに含まれる糖質の一種であるイヌリンや、ポリフェノールであるクロロゲン酸、アルクチン酸などの成分が免疫監視機構の力を高める作用があることによります。

>>ごぼうの効能