中国の文献によるイシモチの効能

唐時代の文献 備急千金要方より

  • イシモチの、頭骨の石は、人体内の結石を排出させる医療に用いられる。

唐時代の文献 食療本草より

  • イシモチは、消化不良によく、突然昏睡状態になった場合に使われる。
    特に干物は、生より効果が高い。

宋時代の文献 経史証類備急本草より

イシモチの頭の中の骨は、粉にしたり、焼いて灰の粉末にして飲むと、結石による小水不順を治療できる。
干して焼いて食べると、消化不良による腹の張り、急性の下痢などを治す。



イシモチは、大変味が良いために、昔から中国で珍重されてきましたが、その美味しさの秘密は、タンパク質が豊富で、身体に必要なアミノ酸がすべて含まれていることにあります。

隋・唐の時代にイシモチの浮き袋が高級品として扱われ、皇室の人々に好まれました。
「海の八大珍味」のひとつとされる浮き袋は、明の時代、薬用としても用いられました。

イシモチは、大・小の2種類があり、中国の近海にしか生息しません。
前世紀後半乱獲がたたって、今では絶滅の危機に瀕しています。
現在、食卓に上がる近似種は、本物のイシモチに比べて、薬用効果が少し落ちます。

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