口呼吸の弊害

鼻でなく口で呼吸すると病気になりやすい

呼吸するための本来の器官は、もちろん鼻です。
口は呼吸するために都合よくできていないので、鼻呼吸でなく口呼吸を長く続けていると、免疫力が低下し、風邪や花粉症、そしてアトピーなどの皮膚疾患の病気のもとになることさえあります。

喉の奥の粘膜の下には、扁桃腺というリンパ組織があり、扁桃腺は外からの細菌やウイルスなどの異物を侵入させずに、撃退する役目を持っていると同時に、白血球を作るという大切な働きをしています。

しかし、口で呼吸すると、空気中のホコリやチリのみならず、細菌やウイルスをそのまま吸い込んでしまい、扁桃腺を直撃し、細菌などに感染すると、菌を消化できずに抱え込んだ白血球が作り出されてしまいます。

白血球の仕事は細菌やウイルスなどの異物を消化することなのに、これでは従来の役目を果たすことができないどころか、ばい菌を抱えた白血球が血液を通じて体中をかけめぐり、あちこちの内臓や器官の細胞にばい菌を撒き散らしてしまいます。

その結果、免疫系に障害が起き、免疫力が低下し、その影響が目や鼻に出れば花粉症、その他、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、白血病、悪性リンパ腫なども口呼吸に深い関係があります。

このように口呼吸は万病の元になるリスクが高いため、鼻呼吸をすることが重要なのです。

鼻は、加湿器つき高性能空気洗浄器といわれるほど、その浄化作用はとても優秀です。

汚れた空気が入ってきても、鼻毛と鼻の奥の粘膜がフィルターの役割を果たして空気中のホコリやチリの微粒子をからめとり、喉をしっかり保護してくれます。

その上、適度な湿度もあるため、鼻から乾燥した空気が入っても、喉を痛めることもなく、口呼吸が原因で起こるような病気の心配も、鼻から呼吸することで激減させることができます。