中国の文献によるハスの実の効能

上古時代の文献 神農本草経より

  • ハスの実は、内臓を元気にして、気力を増強させる。
    常用すれば、身体が軽くなる。
    また、老衰を緩め、上に強い身体を作る。

明時代の文献 本草網目より

  • ハスの実は、胃腸に良く、筋骨を強くする。
    また、聴力と視力を回復させる。
    さらに、脾臓の虚弱による慢性の下痢、小水の濁り、女性のおりもの、子宮出血などの各種血液関係の病気や症状に良く効く。


中国でハウスの実は、清の時代の最高級料理「満漢全席」(豪華な宴席料理で196品を3日間かけて賞味する)や、皇帝の誕生日を祝う「万寿宴」には欠かせない食物でした。

仏教の世界では、ハスは汚れに染まらない気品ある植物として、重視されています。

その理由として、ハスの根であるレンコンは泥の中で成長しますが、レンコンの表面の泥は、洗えばすぐ落ちます。

また、ハスの葉や花、実は水中に生えますが、水に浸かっていないからです。

台座がハスの花であったり、仏教用語に「ハス」(蓮)がついた言葉が多いのは、このためです。