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にんじんといえば、きれいな赤い色が特徴ですが、その正体はカロチノイド(天然色素)の代表であるβ-カロチンであり、体内でビタミンAとして健康効果を発揮します。
そもそもビタミンAは、レバーなどの動物性タンパクにレチノールという形で存在しますが、不足すると困るのはもちろん、摂りすぎて体内に蓄積されると頭痛や吐き気などの過剰症を起こすことがあるので注意が必要です。
これに対して、にんじんなどの緑黄色野菜では、β-カロチンとして含まれ、体に吸収された後、必要に応じてビタミンAに変わりますので、過剰による悪影響も心配ありません。
同じにんじんでも、橙色がかった西洋種と異なり東洋種(金時にんじん、京にんじんなど)の濃い赤色は色素のリコピンによるものです。
リコピンは、β-カロチンと同様、カロチノイドの仲間ですが、ビタミンAには変わらず、さらに高い抗酸化力を発揮すると考えられています。
漢方医学でにんじんは、血液に栄養を与え、消化不良、目の疾患などに最適とされています。
また、にんじんには、身体を元気にする効果があるほか、貧血、子供の発育不全などに用いられ、胆結石症、高血圧、高血糖などの治療にも使われています。
さらに、咳、夜盲症、下痢、皮膚の過敏などの治療にも効果が認められています。