紫蘇(しそ)

ヒマラヤと中国南部が原産と言われているシソは、日本では最も古い野菜の一つです。
シソには、紅ショウガや梅干しの色付けに使われている赤シソと刺身のツマでお馴染みの青じそ(大葉)があります。

グリーンの色彩が鮮やかなシソの葉は、刺身のつまや冷奴の薬味でおなじみですが、その栄養価を食品成分表で見ると、ビタミンAや鉄分など、非常に多いことが分かります。

初夏から盛夏にかけてさっぱりとした味が恋しい季節に、旬を迎えるシソ。
人は、味覚だけでなく、視覚や収穫でも食事をしているわけで、あの独特の葉の色と香りは、食欲や消化に大きく作用します。

シソ特有の香りはシソアルデヒド(ペリルアルデヒド)によるもので、この香りが気の巡りをよくし、イライラやストレスによる食欲不振、胃の不快感、のどのつかえなども改善してくれます。

また、抗菌・防腐作用などが備わっているため、食中毒の予防に役立っているのではないかと考えられています。

シソは、繁殖力が非常に強いので、庭野隅やベランダでも簡単に栽培できるので、摘み立ての良い香りと豊富な栄養素をご家庭で手軽に味わうことができます。

風味を補う香味野菜の代表であるシソには、料理を薄味に仕上げられるという長所もあります。
塩分を気にする人には良いでしょう。

シソは、葉以外にも桃色の花がついた花穂ジソ、未熟な実がついた穂ジソ、発芽して間もない赤ジソの若芽(芽ジソ)なども食べられます。
用途に応じて工夫してみてください。

青しそ

しその注目成分



確認されているしその効能

  • 栄養面ですぐれているシソには、ビタミンAをはじめ、B1,B2,C、ミネラルのカルシウムや鉄分を豊富に含み、特にビタミンAカルシウムは、野菜でもトップクラスです。
    これにより、皮膚や粘膜の健康、免疫力・抵抗力の強化、高い抗酸化力による生活習慣病予防、さらには貧血・骨粗鬆症対策と、幅広い健康効果を発揮します。
  • 食欲増進の作用があるシソの葉や実の香り成分・シソアルデヒドは、人の臭覚細胞を刺激し、唾液や胃酸の分泌を促し、食べた物の消化吸収に力を発揮します。
  • シソには、ルテオリンという成分が含まれ、これには免疫力をゆっくりと正常範囲に戻す作用があります。
    免疫過剰が原因とされる花粉症など、アレルギー体質に効果を発揮します。
  • さらにシソには、殺菌や防腐作用もあり、刺身のつまとして用いるのは理にかなっています。
    良い香りは、クセのある魚でもくさみを抑え、食中毒の予防にもなります。

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