生活習慣病 死の四重奏とは

知らないうちに進んで命取りになる病気といえば、まずガンを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

早期のガンは自覚症状がないことが多く、早期発見のためにはガン検診が欠かせません。
早期でも、ガンを指摘されて症状が出るまで様子をみようという人は少ないでしょう。

ところが、健康診断の血液検査や血圧測定などで異常を指摘されても、自覚症状がないからと放置する方が多くみられます。

日本は高齢化社会を迎えた現在、糖尿病や高脂血症、高血圧症などの生活習慣病が増加しています。

これらの病気に共通している点は、そのまま放っておくと動脈硬化を招くということです。

この考えを1989年に提言したのが、アメリカの医師、カプランです。
カプランは、それぞれ動脈硬化の危険因子となり得る内臓脂肪型肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧が、同じ人に同時に起こると、心臓病や脳卒中などの動脈硬化性疾患が多発しやすいと報告しました。

そして、その4つの生活習慣病が重なって起きる状態を「死の四重奏」と呼んだのです。

動脈硬化が主な原因となって起きる心筋梗塞などの心臓病や脳卒中は、日本の死因の上位を占めています。

これらの病気は、致命率が高いばかりでなく、一命を取り留めても寝たきりや手足に麻痺が残って日常生活に支障をきたすことが多く見られます。

健康診断で異常を指摘されたら、ガンへの取り組みと同じくらいの行動を取れるよう、意識改革が重要でしょう。



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