大根

大根は、地中海沿岸・中央アジアが原産地で、中国へは2400年前に伝わり、日本では1300年前の「日本書紀」(730年)に「おほね」として記録されています。

平安時代には「すずしろ」として春の七草の一つとされました。

だいこん

大根は一年中流通しており、食べる機会が多い野菜です。
漬け物以外でも、大根おろしや、おでん、ふろふき大根など様々な食材として利用されます。

大根の成分

大根の主な栄養成分(可食部100g当たり)

成分根(皮をむいた状態)
ゆでゆで
β-カロテン0μg0μg3900μg4400μg
カリウム230mg210mg400mg180mg
ビタミンC11mg9mg53mg21mg
葉酸33μg33μg140μg54μg
食物繊維1.3g1.7g4.0g3.6g

大根の栄養効果

漢方医学では、大根には胃を元気にし、消化不良を解消し、体内の悪い熱を取り除き、痰を消し、利尿、体液を増やすなどの効果があると考えられています。

また、大根は、慢性気管支炎、腸炎、下痢、吐血、鼻血、高血圧、高脂血症、血石、解毒などにも用いられています。
特に冬の大根は、栄養分が豊富で、血液への滋養効果も高いと考えられています。

大根の特長は、すぐれた消化作用にあり、根の部分には米やいも類の炭水化物の消化を助けるジアスターゼや、デンプンを分解するアミラーゼなど、各種消化酵素がたっぷり含まれています。

生で食べると、弱った胃や食べ過ぎをケア、胸やけや胃酸過多を改善するため、天然の消化剤とも言われるほどです。

また、大根の葉はカロテンやビタミンCが多く含まれている機能性の高い食材です。


確認されている大根の効能・作用

  • 大根に含まれているリグニンは、マクロファージの活力を数倍にアップさせて免疫力を高めることから、抗がん作用が認められています。
    大根の辛みが強いほど、抗がん作用も高いことも、報告されています。
  • 大根の抽出物であるメチルメルカブダンには、抗菌作用があります。
    この作用により、中国では、大根のみじん切りをガーゼで包んで、膣座薬として女性のトリコモナスによる膣炎使うことで、高治癒率が得られています。
  • 大根に含まれているビタミンCは、コラーゲンの形成を促進し、体細胞を強くして、がん細胞への抵抗力を増強させます。
    しかも、がんの発生を予防する効果もあります。
  • 大根に含まれているインドールは、腸がんを抑える物質の一種です。
  • 大根に含まれているアミラーゼは、胃もたれや胸やけを防ぐ作用があります。
  • 大根のピリリと辛い成分アリル化合物には、胃液の分泌を促す作用があり食欲増進効果があります。

大根の保存方法

葉に栄養が取られないように葉を成長点ごと切り離し、新聞紙に包むか、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。

保存適温は0~5℃、4~5日は鮮度を維持できます。


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