緑黄色野菜、カロテンで活性酸素除去

緑黄色野菜のサビ止め特効成分

ニンジンやニラなどの色の濃い緑黄色野菜には、抗酸化物質が豊富です。

たとえばニラの場合、β-カロテンビタミンCのほかに、イオウ化合物を含んでいます。これは、ニラの臭いのもとになっている成分で、活性成分を無害化する働きがあります。また、ニンジンは、β-カロテンの含有量が非常に高く、100g中の量はブロッコリーの約10倍もあります。またα-カロテンも豊富です。

ピーマンは、赤いほうが緑のものよりもビタミンCβ-カロテンともに多いうえにビタミンPも含んでいます。ビタミンPは、ビタミンCが吸収されるのを助ける働きがあるため、抗酸化力が強化されます。ピーマンの辛味のもとであるカプサイシン様物質も抗酸化作用があります。

ブロッコリーは、β-カロテンのほかにレモンの1.5倍のビタミンCを含み、カボチャも同様にβ-カロテンのほかにトマト並みのビタミンCを含んでいます。

このように、赤、黄、緑の野菜類は、抗酸化物質をいくつも持っているため、サビ止め効果のパワーが大きいといえます。



緑黄色野菜

色素成分カロテンは、強い抗酸化作用によって体内年齢を若くする

さまざまな野菜や果物の中には約50種類のカロテンが含まれ、植物の色素成分としての働きをするほか、紫外線や活性酸素による害から植物を守る作用を持っています。カロテンを摂取すると、これと同じ作用が私たちの体内でも発揮され、細胞を若々しく保ってくれます。

特にカロテンは、脂溶性の抗酸化物質であることが大きな特徴です。このため、酸化されやすい不飽和脂肪酸のサビ止め役にうってつけです。

またβ-カロテンやα-カロテンなどは、抗酸化作用に加え、体内でビタミンAが不足したときに、ビタミンAに変わる機能を持っています。したがって、皮膚の老化防止に役立ちます。

また、トマトやスイカに含まれるリコピンは、カロテンの中でも特に強い抗酸化力もち、ガンの発生を抑える物質として期待されています。

ルテインには、目の細胞の酸化を防ぐ作用があり、目に効くカロテンとされています。

多種類のカロテン摂取で効能アップ

カロテンの持つ抗酸化作用は、一種類のカロテンをとるよりも、色々な食品に含まれる多種類のカロテンを摂取したほうが、効果が上がります。

緑黄色野菜をひんぱんに食べていると、ガンの発生率が低くなるとされていますが、これも緑黄色野菜に含まれる多種多様なカロテンがバランスよくとれ、それぞれがもつ効能の相乗効果があるためと考えられます。

カロテンは脂溶性なので、油と一緒にとると、よく吸収されます。多種類のカロテン類を手軽にとりたい場合は、野菜ジュースにするか、青汁・サプリメントなどを利用するのも良いでしょう。

主なカロテンの種類とその含有食品

カロテンの種類カロテン含有食品
α-カロテン・βーカロテンニンジンほうれん草ブロッコリーなど
γ-カロテントマトアンズなど
リコピントマト、スイカなど
カプサイシン唐辛子など
アスタキサンチンエビ、カニ、イクラ、サケなど
ゼアキサンチンパパイヤ、マンゴーなど
クリプトキサンチトウモロコシ、ミカン、ポンカンなど
フコキサンチンワカメ、ヒジキなど
ルテイン卵黄、キャベツほうれん草ブロッコリーなど